春日市で療育を検討中の保護者必見|施設選びから手続きまで徹底解説
「うちの子、発達が気になる」「療育って何から始めればいいの」とお悩みではありませんか。春日市で療育施設を探している保護者の方に向けて、本記事では療育の基礎知識から春日市独自の支援体制、施設の選び方、受給者証の申請方法まで詳しく解説します。
春日市は福岡県内でも子育て支援に力を入れている自治体として知られています。0歳から15歳まで切れ目のない発達支援体制を整備しており、保健・福祉・医療・教育の各機関が連携したサポートが受けられます。
この記事を読むことで、春日市の療育に関する情報を網羅的に把握でき、お子さんに合った最適な療育環境を見つける手助けになるでしょう。
春日市における療育の特徴と支援体制
春日市は人口約11万人のコンパクトな都市でありながら、発達に課題のあるお子さんへの支援体制が非常に充実しています。福岡市のベッドタウンとして発展してきた春日市は、子育て世代が多く居住しており、子どもの発達支援にも力を入れてきました。
春日市の療育支援の最大の特徴は、「子ども発達支援室」を中心とした包括的な支援ネットワークです。この支援室は、保健師・保育士・公認心理師・臨床心理士・言語聴覚士・作業療法士などの専門職を配置し、ワンストップで相談できる体制を整えています。
相談窓口が一本化されていることで、保護者は「どこに相談すればよいのかわからない」という悩みを抱えることなく、スムーズに支援につなげてもらえます。また、保育園・幼稚園・学校などお子さんが生活している場所への訪問支援も行っており、日常生活の中での困りごとに対応できる点も大きな強みです。
春日市では児童発達支援事業所と放課後等デイサービス事業所を合わせて約78施設が存在し、お子さんの年齢や特性に応じて多様な選択肢があります。市立の療育訓練施設「くれよんクラブ」をはじめ、民間の事業所も数多く運営されており、個別療育から集団療育まで幅広いプログラムを選択できます。
療育とは何か|基本的な概念と目的を理解しよう
療育という言葉を耳にしたことがあっても、具体的に何をするのか分からないという方は多いのではないでしょうか。療育とは、発達に課題のあるお子さんに対して、医療的なリハビリテーションと教育的な指導訓練を組み合わせて提供する支援のことです。
もともとは身体障害のあるお子さんを対象としていましたが、現在では知的障害・発達障害・グレーゾーンのお子さんも療育の対象となっています。療育は「発達支援」とも呼ばれ、お子さん一人ひとりの特性に合わせた支援を行います。
療育の主な目的は以下のとおりです。
- 日常生活に必要な基本動作の習得(食事・着替え・排泄など)
- コミュニケーション能力の向上
- 社会性やソーシャルスキルの発達促進
- 運動機能や感覚統合能力の向上
- 集団生活への適応力の獲得
- 自己肯定感や自信の向上
療育は障害を「治す」ことが目的ではありません。お子さんが持っている力を最大限に引き出し、生活の中で困っていることを軽減することが目標です。適切な療育を受けることで、お子さんは成功体験を積み重ね、自信を持って日常生活や学校生活を送れるようになります。
早期療育が重要な理由|脳科学からみた効果
「療育は早く始めたほうがいい」と聞いたことがある方も多いでしょう。早期療育の重要性は、脳科学的な観点からも裏付けられています。
脳の発達には「臨界期」と呼ばれる特別な時期があります。この時期は脳の可塑性(変化しやすさ)が高く、外部からの刺激に対して脳が柔軟に反応します。特に0歳から6歳頃までは脳の発達が最も活発な時期であり、この時期に適切な療育を受けることで、より大きな効果が期待できます。
国立成育医療研究センターの研究では、就学前の早期に療育を受けた自閉症児は、対人相互交流の能力が向上し、その後の社会予後(社会生活への適応)が改善する可能性が示されています。
早期療育で期待できる効果を具体的に説明します。
| 領域 | 期待される効果 |
|---|---|
| 認知機能 | 言語理解力・表現力の向上、概念形成の促進 |
| 運動機能 | 粗大運動・微細運動の発達、協調運動能力の向上 |
| 社会性 | 対人関係スキルの向上、集団生活への適応力の獲得 |
| 日常生活 | 基本的生活習慣の確立、自立に向けた基盤形成 |
| 情緒面 | 自己肯定感の向上、情緒の安定 |
早期療育は、症状が固定化する前から支援を開始することで、お子さんの可能性を最大限に引き出すことができます。「もう少し様子を見よう」と先延ばしにするよりも、気になることがあれば早めに専門家に相談することをおすすめします。
春日市で受けられる療育サービスの種類
春日市では、児童福祉法に基づく障害児通所支援として、複数の療育サービスを提供しています。お子さんの年齢や状況に応じて、適切なサービスを選択することが大切です。
児童発達支援(未就学児対象)
児童発達支援は、就学前のお子さん(0歳~6歳)を対象としたサービスです。日常生活における基本的な動作の指導、知識技能の付与、集団生活への適応訓練などを行います。療育の観点から、集団療育および個別療育を組み合わせて実施することが一般的です。
春日市立の療育訓練施設「くれよんクラブ」は、定員40名の児童発達支援事業所として、親子通園を基本とした療育を提供しています。保育士・公認心理師・言語聴覚士・理学療法士・作業療法士などの専門スタッフが在籍しており、お子さんの発達状況に応じた個別プログラムを作成します。
放課後等デイサービス(就学児対象)
放課後等デイサービスは、就学中のお子さん(小学1年生~高校3年生)を対象としたサービスです。授業終了後や学校の休業日に、生活能力向上のための訓練や社会との交流促進を行います。
学習支援型・運動特化型・ソーシャルスキルトレーニング型など、事業所によって特色が異なります。お子さんの課題や興味に合わせて、複数の事業所を併用することも可能です。
保育所等訪問支援
保育所等訪問支援は、保育園や幼稚園、学校などに通っているお子さんに対して、専門スタッフが訪問して支援を行うサービスです。お子さんが集団生活に適応できるよう、園や学校の先生と連携しながら支援します。
訪問支援員がお子さんの様子を観察し、具体的な関わり方のアドバイスを先生に伝えることで、日常的な支援の質を高めることができます。
居宅訪問型児童発達支援
居宅訪問型児童発達支援は、重度の障害などにより外出が著しく困難なお子さんを対象としたサービスです。自宅に専門スタッフが訪問し、児童発達支援や放課後等デイサービスと同様の支援を在宅で受けることができます。
春日市子ども発達支援室の活用方法
春日市で療育を始める際、最初の相談窓口となるのが「春日市子ども発達支援室」です。この支援室は、0歳から15歳までのお子さんの発達に関する相談を一元的に受け付けています。
相談できる内容
子ども発達支援室では、以下のような相談に対応しています。
- 子どもの普段の生活の中で、接し方が難しいと感じることがある
- 発達の遅れが気になる
- 保育園や幼稚園、学校の先生から発達相談をすすめられている
- 療育を受けたい
- 就学に不安がある
「うちの子は療育が必要なのだろうか」という段階でも気軽に相談できます。相談したからといって、必ず療育を受けなければならないわけではありません。専門職がお子さんの状況を丁寧に聞き取り、必要に応じて適切な支援につなげてくれます。
相談方法と流れ
まずは電話で相談します。保健師・保育士が相談に応じ、内容や状況に応じて専門士(公認心理師・臨床心理士・言語聴覚士・作業療法士)による個別面談を案内してもらえます。個別面談は予約制です。
相談窓口の情報は以下のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施設名 | 春日市子ども発達支援室 |
| 所在地 | 福岡県春日市昇町1-120 いきいきプラザ1階 |
| 電話番号 | 092-588-5150 |
| 受付時間 | 月曜日~金曜日 午前9時~午後4時30分(祝日・年末年始を除く) |
配置されている専門職
子ども発達支援室には、多職種の専門家が配置されています。
- 発達相談員(公認心理師・臨床心理士・作業療法士など)
- 保健師
- 保育士
- 特別支援教育相談員
これらの専門職が連携し、お子さんと保護者に寄り添った支援を提供します。
療育訓練施設くれよんクラブの詳細
春日市立の療育訓練施設「くれよんクラブ」は、心身の発達につまずきを持つ乳幼児とその保護者を対象とした児童発達支援事業所です。親子通園を通じて早期に療育・指導を行い、心身の発達を促します。
対象となるお子さん
春日市内に住所を有する、心身の発達につまずきを持つ乳幼児(0歳~就学前)とその保護者が対象です。具体的には、以下のようなお子さんが利用しています。
- 運動発達の遅れや身体障害があるお子さん
- 難聴、構音障害、吃音、コミュニケーション障害などのあるお子さん
- 発達の評価が必要なお子さん
- 感覚運動遊びが必要なお子さん
療育内容
くれよんクラブでは、集団療育と個別療育の両方を提供しています。
集団療育は、未就園の在宅しているお子さんや幼稚園・保育園に通っているお子さんを対象に、週1回程度の親子通園を行います。運動・リズム遊び・課題学習などを通じて、社会性やコミュニケーション能力の向上を図ります。
集団療育のグループ構成は以下のとおりです。
| グループ名 | 対象 | 時間 | 頻度 |
|---|---|---|---|
| 未就園グループ | 未就園の在宅児 | 午前9時45分~11時15分 | 週1回 |
| 幼保グループ(午前) | 3~5歳児 | 午前9時45分~11時15分 | 週1回 |
| 幼保グループ(午後) | 3~5歳児 | 午後2時~3時30分 | 週1回 |
| SSTグループ | 4~5歳児 | 午後2時30分~3時30分 | 月1~2回 |
| 言語コミュニケーショングループ | 5歳児 | 午後2時30分~3時30分 | 月1回 |
個別療育は、お子さんの状況に合わせた1対1の支援を行います。1回40~50分程度で、言語聴覚士・理学療法士・作業療法士などの専門職が担当します。
主な行事
くれよんクラブでは、季節の行事も大切にしています。こどもの日の集い・水遊び・七夕飾り・運動会ごっこ・クリスマス会・光遊び・誕生会・園外保育・クッキング・避難訓練など、楽しみながら社会性を育む機会を設けています。
利用開始までの流れ
くれよんクラブを利用するには、以下の手順で進めます。
- 子ども発達支援室(電話:092-588-5150)に相談し、認定調査を受ける
- 要件に該当する場合、福祉支援課から通所受給者証が発行される
- 受給者証が届いたら、くれよんクラブに電話して契約日を予約する
- 契約時に施設見学、お子さんの状況の聞き取り、療育内容の調整を行う
- 決められた日時に親子で来所し、療育を開始する
施設の見学は、受給者証が届く前でも可能です。まずは見学だけしてみたいという方も歓迎しています。
春日市の民間療育施設の特徴
春日市には、市立のくれよんクラブのほかにも、多くの民間療育施設があります。LITALICO発達ナビの情報によると、春日市には児童発達支援事業所が約38件、放課後等デイサービス事業所を含めると約78件の施設が存在します。
民間施設は、それぞれ独自の療育方針やプログラムを持っています。お子さんの特性や家庭の状況に合わせて、最適な施設を選ぶことが大切です。
民間施設の種類と特徴
民間の療育施設は、大きく以下のタイプに分類できます。
学習支援型の施設は、学習の遅れやつまずきへの対応を重視しています。読み書き・計算などの基礎学力の向上や、学習習慣の定着を目指したプログラムを提供します。
運動・感覚統合型の施設は、身体を使った活動を中心としています。粗大運動や微細運動の発達促進、感覚統合療法などを通じて、身体機能の向上を図ります。
ソーシャルスキルトレーニング(SST)型の施設は、対人関係スキルの向上を重視しています。コミュニケーション能力や社会性の発達を促すプログラムを提供します。
体験型・創作活動型の施設は、音楽・美術・調理などの体験活動を通じた療育を行います。楽しみながら自己表現力や協調性を育みます。
代表的な民間施設
春日市およびその周辺には、以下のような特色ある施設があります。
「こども発達支援 CORDI(こるでぃ)」は、療育プラス体験型療育を取り入れた施設です。児童発達支援と放課後等デイサービスの両方を提供しています。
「児童発達支援いろは」は、就学前のお子さんを対象とした施設です。登所・身支度・リズム遊び・主活動など、日課を通じて基本的生活習慣の確立を目指します。
「発達療育 モンテ」は、那珂川町・春日市・大野城市近郊に対応した施設です。一人ひとりの個性に合わせた支援を大切にしています。
療育で行われる主なプログラムの内容
療育施設で提供されるプログラムには、科学的な根拠に基づいた様々な手法があります。代表的なプログラムについて解説します。
応用行動分析(ABA)
ABA(Applied Behavior Analysis)は、「応用行動分析学」と訳される手法です。行動の前後を分析し、望ましい行動を増やし、困った行動を減らすことを目指します。
ABAの基本原則は以下の3つです。
- 強化:望ましい行動をしたときに褒めたりご褒美を与えたりして、その行動が増えるようにする
- 弱化:望ましくない行動に対して適切な対応をとり、その行動が減るようにする
- 消去:特定の行動に反応しないことで、その行動が自然に減少するようにする
ABAは発達障害の療育において最も広く活用されている手法の一つです。ご家庭でも基本的な考え方を取り入れることができます。
TEACCH(ティーチ)プログラム
TEACCHは、自閉症スペクトラム(ASD)の方とその家族を対象とした生涯支援プログラムです。1972年にアメリカ・ノースカロライナ州で開発されました。
TEACCHの特徴は、「構造化」という考え方にあります。時間・空間・活動内容を視覚的に分かりやすく整理することで、お子さんが見通しを持って行動できるようにします。具体的には、スケジュール表の活用・作業エリアの明確化・手順書の作成などを行います。
SST(ソーシャルスキルトレーニング)
SST(Social Skills Training)は、「社会生活技能訓練」と訳される手法です。対人関係で必要なスキルを練習し、実生活で活用できるようにすることを目指します。
SSTでは、以下のような内容を扱います。
- 挨拶の仕方
- 自分の気持ちの伝え方
- 相手の気持ちの理解
- 断り方やお願いの仕方
- トラブルの解決方法
ロールプレイやゲームを通じて楽しみながら学べるよう工夫されています。
感覚統合療法
感覚統合療法は、視覚・聴覚・触覚・前庭覚(バランス感覚)・固有受容覚(身体の位置感覚)などの感覚情報を脳で適切に処理・統合できるようにする療法です。作業療法士が中心となって実施します。
感覚過敏や感覚鈍麻があるお子さん、不器用さや姿勢保持の難しさがあるお子さんに効果的です。ブランコ・トランポリン・ボールプールなどの遊具を使った活動を通じて、感覚統合を促します。
言語療法
言語療法は、言語聴覚士(ST)が行う療育です。ことばの発達が遅れているお子さん、発音が不明瞭なお子さん、吃音があるお子さんなどを対象としています。
コミュニケーション能力全般の向上を目指し、発話だけでなく、絵カードやジェスチャーなど代替手段の活用も含めて支援します。
療育施設の選び方|見学時のチェックポイント
療育施設は数多くありますが、すべての施設がお子さんに合うとは限りません。実際に見学して、お子さんの特性や家庭の状況に合った施設を選ぶことが大切です。
見学前に確認すべきこと
見学に行く前に、以下の点を整理しておきましょう。
お子さんの現在の課題と、療育で伸ばしたい力を明確にします。「集団生活に慣れてほしい」「ことばを増やしたい」「身体の使い方を上手にしてほしい」など、具体的な目標があると施設選びがしやすくなります。
個別療育と集団療育のどちらを希望するかを考えます。お子さんの特性によって、向いている療育形態は異なります。集団が苦手なお子さんは、まず個別療育から始めるのも一つの方法です。
通所の頻度や時間帯、送迎の必要性なども確認しておきます。保護者の仕事の都合や、他の兄弟姉妹の予定なども考慮して、無理なく通える施設を選びましょう。
見学時にチェックすべき8つのポイント
実際に施設を見学するときは、以下のポイントをチェックしましょう。
第一に、施設の清潔さと安全管理を確認します。清掃が行き届いているか、危険な箇所はないか、避難経路は確保されているかなどを確認します。
第二に、スタッフの専門性と人数を確認します。どのような資格を持ったスタッフが在籍しているか、子どもの人数に対してスタッフ数は十分かを確認します。資格者が多い施設ほど、専門的な支援を受けられる可能性が高まります。
第三に、支援内容とプログラムの特色を確認します。どのような療育プログラムを提供しているか、お子さんの課題に合った内容かを確認します。施設ごとに得意な分野が異なるため、複数の施設を比較検討することをおすすめします。
第四に、個別支援計画の作成プロセスを確認します。どのようにアセスメント(評価)を行い、支援計画を立てるのかを確認します。保護者の意見がどの程度反映されるかも重要です。
第五に、スタッフとお子さんの関わり方を観察します。スタッフがお子さんにどのように声をかけ、関わっているかを見ます。温かみのある対応ができているか、お子さんの気持ちに寄り添っているかをチェックします。
第六に、保護者との連携体制を確認します。療育の様子をどのように報告してもらえるか、相談しやすい雰囲気かを確認します。連絡帳・面談・家庭訪問など、どのような方法で情報共有を行うかも重要です。
第七に、送迎サービスの有無と対応エリアを確認します。送迎がある場合は、対応エリア・時間帯・追加費用の有無などを確認します。
第八に、開所日時と利用しやすさを確認します。土日祝日の営業、長期休暇中の対応など、家庭の状況に合った利用ができるかを確認します。
見学時に質問すべきこと
見学時には、遠慮なく質問しましょう。以下のような質問が参考になります。
- うちの子のような特性のお子さんは他にもいますか
- 問題行動が起きたときはどのように対応しますか
- 療育の効果をどのように評価していますか
- 就学に向けてどのような支援を行っていますか
- 保護者向けの研修や勉強会はありますか
質問への回答の仕方からも、施設の姿勢や考え方が見えてきます。丁寧に説明してくれる施設は、日頃のコミュニケーションも取りやすい傾向があります。
受給者証の申請方法と手続きの流れ
療育施設を利用するためには、「通所受給者証」が必要です。受給者証は、障害福祉サービスを利用するための証明書であり、市区町村に申請して交付を受けます。
受給者証と療育手帳の違い
混同されやすいのですが、「通所受給者証」と「療育手帳」は全く別のものです。
療育手帳は、知的障害があることを証明する手帳です。療育手帳がなくても、通所受給者証を取得すれば療育施設を利用できます。逆に、療育手帳を持っていても、療育施設を利用するには通所受給者証が必要です。
発達障害やグレーゾーンの場合、療育手帳が取得できないこともありますが、通所受給者証は取得できる場合があります。まずは相談窓口で確認してみましょう。
申請から利用開始までの流れ
春日市での申請手続きは、以下の流れで進みます。
ステップ1として、相談窓口に連絡します。就学前のお子さんは「子ども発達支援室」、就学後のお子さんで障害者手帳をお持ちの方は「福祉支援課障がい福祉担当」に相談します。
ステップ2として、認定調査を受けます。お子さんの発達状況や支援の必要性について、専門職による聞き取りや評価が行われます。
ステップ3として、支援計画を作成します。相談支援事業所に依頼して「障害児支援利用計画案」を作成してもらいます。相談支援事業所の予約が取りにくい場合は、保護者自身でセルフプランを作成することもできます。
ステップ4として、必要書類を揃えて申請します。申請に必要なものは以下のとおりです。
- マイナンバーカードまたは通知カード(申請者および対象児童を含む世帯全員分)
- 保護者の本人確認書類(運転免許証など写真付きのもの1点)
- 療育の必要性を示す診断書等の書類(必要に応じて)
- 障害児支援利用計画案
ステップ5として、受給者証が交付されます。審査を経て、支給が決定されると通所受給者証が届きます。
ステップ6として、施設と契約して利用を開始します。受給者証が届いたら、利用したい施設に連絡して契約手続きを行います。
申請先の一覧
相談先は、お子さんの年齢や状況によって異なります。
| 対象 | 相談先 |
|---|---|
| 就学前のお子さん | 春日市子ども発達支援室(電話:092-588-5150) |
| 小中学生で障害者手帳をお持ちの方 | 福祉支援課障がい福祉担当(電話:092-584-1127) |
| 小中学生で障害者手帳をお持ちでない方 | 春日市子ども発達支援室 |
| 中学校卒業後から18歳まで | 福祉支援課障がい福祉担当 |
| 他市町村から転入してきた方 | 福祉支援課障がい福祉担当 |
療育の利用料金と負担軽減制度
療育施設の利用料金は、世帯の所得に応じて負担上限額が設定されています。制度を正しく理解して、経済的な負担を軽減しましょう。
利用者負担の仕組み
療育施設の利用料金は、サービス費用の1割が原則です。ただし、世帯の所得に応じて月額の負担上限額が決まっており、上限を超えた分は負担する必要がありません。
春日市における負担上限額は以下のとおりです。
| 区分 | 対象世帯 | 負担上限額(月額) |
|---|---|---|
| 生活保護 | 生活保護世帯 | 0円 |
| 低所得 | 市民税非課税世帯 | 0円 |
| 一般1 | 市民税課税世帯(所得割28万円未満) | 4,600円 |
| 一般2 | 市民税課税世帯(一般1に該当しない世帯) | 37,200円 |
例えば、一般1に該当する世帯の場合、どれだけ療育施設を利用しても、月々の負担は最大4,600円です。複数の施設を併用している場合も、世帯全体でこの上限が適用されます。
幼児教育・保育の無償化
2019年10月から、幼児教育・保育の無償化制度が始まりました。満3歳になって初めての4月1日から3年間は、児童発達支援の利用料が無償になります。
対象となるのは、3歳から5歳までの児童発達支援利用者です。放課後等デイサービスは就学後のサービスのため、この無償化制度の対象外ですが、別の負担軽減制度があります。
その他の負担軽減制度
春日市では、以下のような負担軽減制度も用意されています。
食費負担の軽減制度では、低所得者で児童発達支援または医療型児童発達支援を利用する場合、通所先での食費の軽減措置があります。
高額障害児通所給付費制度では、同じ世帯に療育施設を利用する人が複数いる場合や、同一のお子さんが複数のサービスを利用している場合で、月の負担額が上限を超えた場合に、超過分が支給されます。
多子軽減措置では、同一世帯に2人以上のお子さんが幼稚園等や療育施設を利用している場合、第2子以降の利用者負担が軽減されます。
療育を始める前に知っておきたいこと
療育を始めるにあたって、保護者の方に知っておいていただきたいことがあります。適切な心構えを持つことで、療育の効果を最大限に引き出すことができます。
療育の効果には個人差がある
療育を受けたからといって、すべてのお子さんが同じように成長するわけではありません。お子さんの特性、開始時期、プログラムの内容、通所頻度などによって、効果の表れ方は異なります。
他のお子さんと比較するのではなく、お子さん自身の「以前と比べてできるようになったこと」に目を向けることが大切です。小さな成長も見逃さず、認めて褒めることで、お子さんの自己肯定感が育まれます。
継続することが大切
療育は、継続的に取り組むことで効果が表れます。週に1回程度の通所が一般的ですが、お子さんや家庭の状況に応じて、無理のない頻度を設定しましょう。
「今日は行きたくない」とお子さんが言うこともあるかもしれません。そのようなときは、無理に連れて行くのではなく、理由を聞いてみましょう。施設の環境や内容が合っていない可能性もあります。
家庭での関わりも重要
療育施設で学んだことを日常生活で活かすためには、家庭での関わりも重要です。療育施設のスタッフと連携し、家庭でできることを確認しましょう。
療育で使われている声かけの仕方、視覚支援の方法、褒め方のコツなど、家庭でも取り入れられることはたくさんあります。ただし、保護者が療育の専門家になる必要はありません。できる範囲で、無理なく取り組むことが大切です。
保護者自身のケアも忘れずに
お子さんの療育を続けていると、保護者自身が疲れてしまうこともあります。「もっとちゃんとやらなければ」「私のせいではないか」と自分を責める必要はありません。
春日市では、保護者向けの相談支援や家族支援も行っています。困ったときは一人で抱え込まず、相談窓口を活用してください。同じ境遇の保護者同士で情報交換できるペアレント・トレーニングなども有効です。
よくある質問(FAQ)
療育に関して、保護者の方からよく寄せられる質問にお答えします。
Q:療育を受けるには障害の診断が必要ですか。
A:必ずしも診断が必要というわけではありません。発達に心配があれば、診断前でも相談できます。春日市では、子ども発達支援室に相談することで、療育の必要性を判断してもらえます。
Q:何歳から療育を始められますか。
A:0歳から療育を受けることができます。早期療育は効果的とされていますので、発達に気になることがあれば、早めに相談することをおすすめします。
Q:療育に通う頻度はどのくらいですか。
A:週1回程度が一般的ですが、月2~3回、週2~3回などお子さんや家庭の状況によって様々です。無理なく続けられる頻度を施設と相談して決めましょう。
Q:保育園や幼稚園に通いながら療育も受けられますか。
A:はい、併用は可能です。多くのお子さんが保育園・幼稚園と療育施設を併用しています。くれよんクラブでも、幼保グループ(午後)など、園に通っているお子さん向けのグループがあります。
Q:グレーゾーンでも療育は受けられますか。
A:はい、受けられます。診断がなくても、発達に課題があれば療育の対象となります。受給者証の申請には、医師の意見書などが必要になる場合がありますので、相談窓口で確認してください。
Q:療育施設を途中で変更することはできますか。
A:はい、できます。お子さんの状況や施設との相性によって、変更が必要になることもあります。相談支援事業所や相談窓口に相談しながら、お子さんに合った施設を探しましょう。
Q:療育を受けると、普通学級への就学はできなくなりますか。
A:療育を受けたからといって、就学先が制限されることはありません。就学先は、お子さんの状況と保護者の希望、教育委員会の判断によって決まります。むしろ、療育を通じて集団生活への適応力が向上すれば、普通学級での学校生活がスムーズになる可能性があります。
春日市の療育を活用して子どもの可能性を広げよう
春日市では、療育に関する充実した支援体制が整っています。子ども発達支援室を中心に、保健・福祉・医療・教育の各機関が連携し、0歳から15歳まで切れ目のない支援を提供しています。
お子さんの発達が気になったら、まずは子ども発達支援室に相談してみてください。専門職がお子さんの状況を丁寧に聞き取り、必要な支援につなげてくれます。相談したからといって、必ず療育を受けなければならないわけではありません。「ちょっと話を聞いてほしい」という段階でも、遠慮なく連絡してみましょう。
療育は、お子さんの「困っている」を「できる」に変えるための支援です。早期に適切な療育を受けることで、お子さんの可能性は大きく広がります。保護者の方だけで抱え込まず、専門家の力を借りながら、お子さんの成長を見守っていきましょう。
春日市には、様々な療育施設があります。施設ごとに特色や得意分野が異なりますので、見学を通じてお子さんに合った環境を見つけてください。お子さんが笑顔で通える施設、保護者が安心して預けられる施設との出会いが、療育の第一歩です。
